2013年6月22日土曜日

台湾人はなぜ中国との統一を望まないのか?:台湾文化大臣

_

●24日、台湾野党・民進党系シンクタンクの国会政策センターが23日発表した6月の台湾市民意識調査によると、回答者の8割近い79.9%が「台湾と中国は異なる二つの国家だ」と回答した。写真は台北市の繁華街・西門町。



レコードチャイナ 配信日時:2013年6月22日 18時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73577&type=0

台湾人はなぜ中国との統一を望まないのか?―台湾文化大臣

 2013年6月20日、台湾の文化大臣で作家の龍應台(ロン・インタイ)氏は、
 「台湾人はなぜ中国との統一を望まないのか?その原因は現実的
と題した文章を発表した。

 台湾人はすでに民主的体制下の生活に慣れている。

 当局のビルは常に開放されているし、入館の際、衛兵による身分証検査もない。
 そこで何か手続きをするにしても、受付番号を手に入れたら、列の割り込みなど気にせず、ただ待っていればよい。
 応対してくれる公務員もいばったり、意地悪をしたりしない。
 もし、市役所の対応が悪かったら、4年後に新しい市長候補に投票すればいいのだ。

 何かの本を出版する場合、厳しい検閲や審査を受けることもない。
 当局の年度予算はインターネット上で公開され、社会の厳しいチェックを受ける。
 そこで何がしかの不正が判明すれば、関与した役人は処分される。

 間違った政策を行った政治家は人々から糾弾される。
 メディアが当局のやり方を批判し、不正を暴露するのは当然のことだ。
 大学の人事も教授たちの選挙によって決まり、「偉い人のコネ」は関係ない。
 法律によって人権が守られているから、警察権力を恐れたりしない。
 憲法で私有財産が保障されているので、不動産を安心して購入することができる。
 入院するのに賄賂は必要ない。
 批判的発言をしても報復される心配がない。
 子供の受験に不正や不公平は存在しない。

 台湾と中国の間で、統一や独立をめぐる対立などどこにあるのか?
 社会主義と資本主義の衝突や、民族主義と分離主義のあつれきなど、どこにあるのか?
 多くの台湾人にとって、中国との統一や独立は政治的問題ではなく、単にライフスタイルの選択に過ぎないのだ。



レコードチャイナ 配信日時:2013年6月25日 14時0分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73656&type=0

台湾市民の8割、「台湾と中国は異なる二つの国家」
=野党系意識調査―中国紙

 2013年6月24日、環球時報(電子版)によると、台湾野党・民進党系シンクタンクの国会政策センターが23日発表した6月の台湾市民意識調査によると、
 回答者の8割近い「79.9%」が「台湾と中国は異なる二つの国家だ」と回答し、
 「一つの中国に属する」(12.1%)
を大幅に上回った。

 調査は台湾与党・国民党名誉主席の呉伯雄(ウー・ボーション)氏が今月中旬に訪中し、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談したことを受けて実施された。
 それによると、呉氏が会談で「一つの中国の枠組み」と表現したことについて、
✡.回答者の71.5%が「台湾の将来は市民が決める」とした馬英九(マー・インジウ)総統の言葉に反すると指摘。
✡.79.9%が「台湾と中国は異なる二つの国家だ」
と答え、
✡.67%が「現状維持」を望んだ。

 さらに、呉氏が訪中時
 「台湾独立反対を堅持する」
 「祖先は選べない」
などと表明したことについて、
✡.61.6%が「台湾人の将来の自由選択権を侵害している」と回答。
✡.「侵害していない」は23.3%
にとどまった。




【日中の狭間にあって:台湾はどう動くか】



_

2013年6月19日水曜日

日本植民地時代の台湾とは:法で統治、それが『哈日(日本文化に熱狂)』 ブームへ

_


●18日、中国人作家の朱学東氏は、台湾大学歴史学科の許倬雲教授の著書「台湾四百年」を読んだ感想を自身のブログに掲載した。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年6月19日 12時8分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73444&type=0

<レコチャ広場>
日本植民地時代の台湾、法で統治され、現地人へのいじめはなかった―台湾・歴史学者

 2013年6月18日、中国人作家の朱学東(ジュー・シュエドン)氏は、台湾大学歴史学科元教授の許倬雲(シュー・ジュオユン)氏の著書「台湾四百年」を読み、その感想を自身のブログに掲載した。以下はその内容。

 「台湾四百年」の中で許氏は、台湾民衆の抵抗を鎮圧した日本は、日本の農民を生産から解放して工業化に必要な大量の労働力とするため、台湾に物質供給基地を建設したと説明。
 つまり、日本の植民地としての台湾は、明治後の日本が工業国家に成長するために貢献した。
 そして、日本は「アジア初の農業革命」を台湾で試行し、台湾の人々はその恩恵に浴したという。

 さらに日本は台湾に「国民教育」を実施。
 すべての児童が6年間の基礎教育を受けられることになった。
 一方で衛生警察を配置し、日常生活における公衆衛生の徹底を呼びかけ、台湾人の生活環境を清潔で健康なものに変えたと許教授は指摘する。
 また、日本は現代医療制度を台湾に導入し、台北帝国大学の付属病院では多くの台湾人医師が生まれた。
 最も重要なことは、日本が西洋から学んだばかりの法律を台湾で応用し、中国の伝統的法律から脱却させた点だ。
 日本が台湾で施行した刑法ついて、許教授は
 「とても厳しいものだったが法的根拠に基づいており、むやみに台湾人をいじめるようなものではなかった」
と評価している。

 日本は台湾を模範的な植民地にしたかった。
 だが、台湾人は日本にとってあくまでも「二等国民」に過ぎず、台湾の同胞は平等を勝ち取るための戦いを続けてきたのだ。
 「日本による50年統治の前半、台湾の人々は中国文化の継承に尽力した。
 現在、日本と決別して60年になる台湾で
 『哈日(日本文化に熱狂すること)』
が一種のブームになっている。
 これには、ため息が出るばかりだ」
という許教授の言葉が非常に印象的だ。





【日中の狭間にあって:台湾はどう動くか】



_