2014年1月17日金曜日

台湾が防空能力向上へ、IDF計画「第2弾」に着手

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サーチナニュース 2014-1-17 18:50
http://news.searchina.net/id/1521400

台湾が防空能力向上へ、IDF計画「第2弾」に着手

 中華民国空軍(台湾空軍)は16日、427戦術戦闘航空団の戦闘機「F-CK-1」56機の換装・改造作業の開始式典を実施した。
 同戦闘機を71機保有する443戦術戦闘航空団では、同作業がすでに終了。
 427戦術戦闘航空団では2017年に完了する予定で、主に中国を念頭に整備されている台湾の防空能力が相当程度に向上されるという。

 「F-CK-1」の中国語名は「経国」。
 蒋介石の息子で1978年から88年まで総統を務めた蒋経国氏の名をとった。
 台湾では米国のノースロップ社が1950年代に開発した戦闘機「F-5」を使用していたが、陳腐・老朽化のため、米国にF-16の売却を打診した。

 しかし、米議会が中国との関係を考えて拒否したため、1980年代になり、蒋経国総統は、戦闘機の自主開発に着手することを決めた。
 開発には米企業のジェネラル・ダイナミクスなどが協力した。
 同戦闘機は「経国」と名づけられ、1989年に初飛行、94年に軍が制式採用した。

 台湾は、戦闘機「経国」を「自製防御戦闘機(Indigenous Defensive Fighter、IDF)」と位置づけ、配備した。
 その後、米国がF-16戦闘機の台湾への売却を決めたため、「経国」は生産数が減らされたが、台湾が自らによる兵器の開発と生産能力を保持し、向上させたことは、政治・軍事の両面で大きな意義があったとされる。

 427戦術戦闘航空団は427、443戦術戦闘航空団に配備されたが、その後、軍用機の分野では世界的に、電子制御などの分野で大きな進歩があった。
 また、「経国」はエンジン推力の強化が必要とされた。
 そのため、「経国」の改良型である「雄鷹」が開発された。

 主な改良点はアビオニクス(搭載電子機器)や射撃管制システムによる対地攻撃能力の向上、降着装置の改良、増槽の取り付けによる航続距離の延長など。
 「雄鷹」は改良により、F-16に匹敵する性能を持つようになったとの見方がある。

 また、台湾の中央科学院は対地攻撃用巡航ミサイルの「万剣弾」の開発にも成功している。
 同ミサイルの量産が始まり配備されれば、「雄鷹」はさらに大きな攻撃能力を持つことになる。

 台湾では、443戦術戦闘航空団が保有する「経国」を「雄鷹」に改造する作業はすでに終了しており、427戦術戦闘航空団における同作業が終了する2017年には、すべての「経国」が新型の「雄鷹」に生まれ変わることになる。



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